1848年の創業以来、「究極」を意味するギリシャ語のアルファベット「Ω」の名を体現するように革新的であり続けきた時計ブランド「オメガ」。その歩みは技術革新を極める現代にあってなお揺らぐことがありません。1999年に実用化は困難といわれていた「コーアクシャルムーブメント」を搭載したモデルの発表はそれを象徴すうる偉業でした。しかしその翌年、休むまもなくオメガはさらに革新的なコーアクシャルムーブメントの開発に着手。それは同時にオメガが30年ぶりにマニュファクチュール・ムーブメントを手掛けることを意味しました。それから5年後、果たしてオメガは200を超える部品の設計をすべて行い、それを組み上げた最初の試作品を完成。さらに2年経過した後、コーアクシャル ムーブメントに懸けたオメガの情熱は「キャリバー8500」、「キャリバー8501」となって実を結ぶこととなりました。
2007年のスイス・バーゼルフェア。ここでは両キャリバーが搭載されたオメガの新作モデル「デ・ビル アワービジョン」が来場者の注目を一心に集めました。キャリバーだけでなく、世界初の360度シースルーケースや立体感にあふれた文字盤のデザインなど細部にわたって様々な革新を実現したこのモデルは、オメガのこれまでの歴史にさらなる1ページを加えるとともにラグジュアリーブランドへと変貌するオメガの今をまさに象徴しています。
キャリバー8500と8501
スイス公式クロノメーター検定協会(COSC)によって、高精度のクロノメーターとして認定された「8500シリーズ」のムーブメントは、より安定した動力と精度を供給するために2つのバレルを要し、60時間パワーリザーブと39の受け石を備えています。オートマティックの巻き上げ構造では、真鍮とタングステンを合わせたバイメタル(8500)もしくが18金レッドゴールド(8501)のローターを両方向で回転させることで、巻き上げ時間を大幅に短縮しました。そうした精度の追求だけでなく、独特なつや消しブラックで仕上げた特注デザインのネジやテンプやバレル、斬新なアラベスク模様のコート・ド・ジュネーブの装飾が施されたブリッジやローターなど「8500シリーズ」は徹底的にオメガならではの美意識も追求しています。
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